SUPERIOR CLOSET INED international|スーペリアクローゼット

MENU

FEATURE

対談企画 VOL.1「コマスエード」ができるまで

対談企画 VOL.1「コマスエード」ができるまで

VOL.1「コマスエード」ができるまで

OTHER

Apr.20.2018

Share :

〈小松精練〉と〈フランドル〉の関係

Profiles

小松精練株式会社
常務取締役 営業本部長 兼 国際営業部長

中山 大輔さん

株式会社フランドル
代表取締役社長

栗田 貴史さん

※文中敬称略

栗田我々はお客様と対面して洋服を販売している立場。その立場から言うときちんと説明しなくてはならないんですよ。例えば、その洋服の成り立ちみたいな部分。スーパーで売っているトマトの生産者の顔や畑が見えるというような部分の説明です。
その説明が今はないことを問題視しています。

中山なるほど。

栗田その洋服、素材の生い立ち、生産者の方々の説明が抜けてしまうと、その洋服を買う理由が抜けてしまいます。
例えば、〈小松精練〉の「コマスエード」。「コマスエード」であれば、あんなに肉厚な生地でも柔らかいとか、だからあのようなドレープのシルエットが出せるとか。それによって今までのメリットが、つまり、これまでのスエードの概念が変わっていくような部分が伝わってくると、「コマスエード」を買う理由になりますよね。

中山そうですよね。

栗田それを発信しなくてはならないです。

中山これもう録画始まっているんですか?

━はい、もう、そろそろ━

中山うそ、え?今、けっこういい話をしてる(笑)

栗田今、いい話してるのに。

━はい(笑)━

中山そういえば、今日工場入られました?

栗田まだ入っていないです。

中山ああ、ほんとに。

栗田本当に申し訳ないです。染料役者の機械を見たのが最後なんです。

中山僕らからすると、これだけ工場のことを知らない人がよく…。

栗田ちょっと待って(笑)

中山よく平然と洋服を売っているよなと(笑)

栗田とはいえ、多分、よその社長よりは相当工場を見ている。

中山そこは、そう。フランドルさんをヨイショするわけじゃないですが、これだけ、いちアパレルと、いち北陸の素材メーカーが深くお付き合いをさせてもらえるというのはなかなかないです。

2018年春、「コマスエード」初登場

栗田毎年、〈小松精練〉とは色々な素材でお取組みをさせていただいています。本当に多岐多様になり、今年が「コマスエード」、去年が「KFショア」と毎年メインで取り上げさせていただいてます。今年はその新しいスエード、「コマスエード」に対する思いを中山さんにちょっと伺いたいなと思います。

中山ご存じのように我々の工場も、ここの第2工場であったり、第7、第3、第5、美川工場と、いくつも工場がありますが、従来、有毛、ピーチという起毛の加工をする際には、例えば第2工場でしたら、第2工場が独自にマシンを購入してそれを改造してというように、工場の中で、機械であったり、扱う素材を単体で独自に進化させてきました。それが、この工場、隣の工場、ちょっと離れた工場のように、おのおのが好き勝手にスエード調の素材開発をやっていた。ある意味それが正しかった時代がありました。
しかし、それが有機的に結びついていない、つながっていないという部分がありました。それを〈小松精練〉が持っているインフラを有機的に結合させて、いろいろな工場で行っていることを1カ所に集中させました。例えばA、B、C、Dという機械があったら、従来のA工場というのはAの機械しか使わなかった。これを一つのスエード工場みたいなものを作ることによって、A工場で作っていたAという素材をAとCを組み合わせて、新しい付加価値を生み出します。

中山今まで有機的につながっていなかったことを今回は一つに集めて、結びつくことによって、色々な意味で新しい付加価値・創造性を作ることにチャレンジできる環境ができたというのが大きいです。
その中で試行錯誤を繰り返した結果、「コマスエード」が生まれました。
それが我々も良いか悪いかよくわからない。しかし御社にお見せしたところ、飛びついて使っていただけた。まさしく我々がやりたかったことが、形にしてつながったという瞬間だったと思います。

栗田ありがとうございます。

「コマスエード」開発者の声

━ここで開発者の井上さんにお話をお伺いします。
「コマスエード」の商品に関して、まず商品の概要を教えていただければと思います━

Profiles

小松精練株式会社
第2工場 工程管理課長

井上 淳さん

井上これまでもスエードの商品、起毛品は存在しました。しかし、どうしても生地、織り物であるということが目立っていました。この「コマスエード」に関しては、本物のスエード調の見た目ということが特徴になっています。
もうひとつの特徴はこのストレッチ性、膨らみですね。どうしてもスエードといいますと、硬くてごわごわというような風合いをイメージしますが、この「コマスエード」に関しては、とても軽くてしなやかな風合いというのが特徴となっています。

━開発された際の裏話を教えていただけたらと思います━

井上まずは、従来品のような生地っぽさをなくすための起毛条件の確立でした。従来の商品と差別化するというところで条件面を調整しました。起毛商品の加工のときにストレッチ性・膨らみ・見た目を実現するために、どうしてもしわが入ってしまいます。この風合いを活かす加工条件を探すために、生地の持っていき方、機械の条件、機械の改造を取り組みました。かなりの時間を費やし、この商品が出来上がったのです。

━開発期間はどの程度かかったのでしょうか━

井上「本物のスエードを目指せ」という命題を受けてスタートしてから、量産する段階に来るまでには2年かかっています。

━何名くらいで携わられたのですか━

井上合わせたら10名くらいです。

━もっと多いかと思っていました。100人レベルかと━

井上とにかく専門的に、注力して、注力して、専門チームで作っていきました。
当社は工場がいくつかありますが、私のいる第2工場だけではなくて他の工場も含め、最適な条件は何だろうかとか、この見た目を出すためには何ができるかという可能性を実験しました。だから、そういう意味では携わった人ももっと本当はたくさんいますね。とにかく当社の技術を全て注いで「コマスエード」ができ上がったということです。

未来について

栗田〈小松精練〉のすべての技術を全て注いで出来上がった素材。すごいですね。
本当それは思いますね。人の部分もそうだと思うんですよね。我々も小さい世界の中で限界値を作ってしまいます。それを違う人が見たときにどうなるかとか、情報の共有であったりとか、想像することでもっと新しいものが生まれてきたりします。3人寄れば文殊の知恵ではないですが、1人ができること、1つの工場ができることには限界があって、その限界を突破したっていうのが〈小松精練〉のすごいところですね。

中山そうですね。「コマスエード」も、彼が中心に生産を今やってくれています。ここで1つベースになる「コマスエード」というクオリティを確立させてくれました。
基本の「コマスエード」の裏面にポリウレタンのコーティングをさーっと引くと、コートで使っていただけたり、隣の工場に持っていってデジタルプリントすることで、また違った表情になります。「コマスエード」を売っていく部分でも、我々も1つの素材だけで簡単に商売ができると思っていないです。我々が持っているインフラをフルに活用しながらいろんな付加価値を作りあげて、それをまた提案していくというようなサイクルをずっと継続していきたいなと思います。

「in the Factory. 小松精練(株)」スペシャルムービー
Share :

PAGE TOP