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“メード・イン・ジャパン”は今後どうなる

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“メード・イン・ジャパン”は今後どうなる

CHAIRMAN’S VOICE

Mar.18.2016

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「企業の枠を超え、産地からアパレル、小売りまで一体で服の魅力向上を」
栗田英俊 / フランドル会長

「素材の力で、産地の個性を世界に押し上げたい」
高梨利雄 / 旭化成せんい社長

メード・イン・ジャパン認 証の「ジェイ クオリティ(J∞QUALITY)」が昨年からスタートするなど、日本のモノ作りが見直されている。今後、日本のモノ作りの方向性をどう考えるのか。 栗田英俊フランドル会長は、「日本には世界に誇れる優れた素材がたくさんあったが、選ぶ側のアパレルが数人のデザイナーや企画担当者による限られた知識や情報の中でしか、モノを作ってこなかった。だから行き詰った。当社は数年前、会社の組織をデザイナーからパタンナーなど、120人の企画チーム全員が一つのアイテムに関わるような体制に変えた」という。背景にはモノ作りに対する強い危機感がある。「今はライフスタイルの中心がファッションではなくなっている。アパレルには川上・川中・川下という言い方があったが、そうではなく、産地からアパレル、売り場までがフラットな立場で一体になり、服の魅力を最大限に高めて、お客さまに伝えていく必要がある」と栗田会長は指摘する。

素材メーカーの旭化成せんいの高梨利雄・社長も「一社単独で限界があるというのは全く同感だ。『ベンベルグ®』は世界で当社だけのオンリーワン素材だが、繊維産業が厳しさを増す中で、どう生き残るのかを突き詰めた結果、“協業”が、素材の魅力を高めることに行き着いた。『ベンベルグ®』は、北は山形県米沢から、南は中国地方の備後まで日本全国の産地企業に使っていただいている。当社の役割は産地の個性をどう引き出すかに尽きる」と語る。同社は2008年に20億円を投じて、最先端の繊維機械や評価機器を備えた「商品科学研究所」を設立した。「最先端の技術をバックアップすることで、産地企業固有の技術やノウハウをさらに生かすことができる」。 こうした取り組みの一例として、栗田フランドル会長は、「ベンベルグ®」ニットを挙げる。「中国生産が当たり前だったニットの定番アイテムを、メード・イン・ジャパンで作ろうと、有力ニッターの寺田ニットと「ベンベルグ®」を使った『ホールガーメント®』製品を開発した。各産地企業とも協力し、撚糸などの糸作りの部分から独自開発し、肌触りや着心地の良さなど、年間を通して着用できる新しい定番ニットを開発できた。店頭に出ればすぐに売り切れるほどヒットしている」という。素材メーカーから産地企業、小売りまでを巻き込んだモノ作りは、ビジネスの面でも新たなモデルを生み出そうとしている。「こうした取り組みはシャツからニット、ジャケット、パンツなど幅広いアイテムに広がっており、当社は来年には年間100トンの『ベンベルグ®』糸を購入する規模になってきた。ボリュームが大きくなれば、量産効果で最終製品の価格を下げ、さらにオリジナルのモノ作りに踏み込むことができる」。

旭化成せんいの高梨社長は、「『ベンベルグ®』を欧米から中東、南アジア、中国まで幅広く展開する中で、地域や国ごとにも強みや特徴があり、日本の産地もグローバルの中での強みや個性を磨き上げる必要を感じている。素材から売り場までが一体になって服の魅力を高めることが、グローバルの中での競争力を高めることにつながることを実感している」。

3月14日号発行の「WWDジャパン」から抜粋

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≫ 「WWDジャパン」はこちら

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